昭和40年前後にわが国に登場したコンクリートポンプ工法は、その後の高度経済成長に呼応するように画期的な新工法として急速に普及し、 生産性の向上に寄与することにより、社会資本の整備に大きな貢献をいたしました。コンクリート打込みと言えばコンクリートポンプ圧送と言われるほど、現在はこの工法が主流となっているが、その歴史は古く、 今から100年ほど前の1907年(明治40年)にドイツで発明されたと言われている。
(1)コンクリートポンプの草創期日本でのコンクリートポンプは、ドイツトルクレット社からの技術導入により1948年(昭和23年)石川島播磨重工業が機械式クランク機構による 駆動方式でコンクリートポンプを国産化したのが最初であり、その能力は限定されていた。その後、油圧機器の開発と進歩により、1953年(昭和28年) ドイツで油圧式コンクリートポンプが開発され、前後して輸入も活発化し、以後各地の公共土木工事に使用され始めた。 その後、1960年(昭和35年)代初期には技術提携により日本にも導入された。その後ドイツやアメリカからの技術導入が盛んになり、 ドイツシュビング社、アメリカトムセン社等の技術提携による国産のコンクリートポンプが相次いで発表された。1965年(昭和40年)石川島播磨重工業がコンクリートポンプ車PT12Tを開発、静岡県内に納入。
PT12TD型
PT12TP型
なぜ、コンクリートポンプ車の出現がこれほど業界の注目を集めたかご存じですか。従来のコンクリート打設工法の繁雑さを一気に合理化したばかりか、経費節減に画期的な成功をおさめたからです。
極東, スクィーズクリート PC10-10 (45m3/h) 1972-73年